厚生労働省推奨の職業性ストレス簡易調査票(ストレスチェック57項目版)を元にした、仕事のストレス判定図・健康リスクに関する解説と、仕事のストレス判定図の4つの結果値(仕事の量的負担、仕事のコントロール、上司支援度、同僚支援度)を入力することで、健康リスクの自動計算結果や職場環境改善に向けたヒントが得られるアドバイスツールをご提供しています。
ストレスチェック後の、仕事のストレス判定図・健康リスクを用いた集団分析や職場環境改善にお取組みの際にご活用ください。
「仕事のストレス判定図」は、働く人が感じるストレスをわかりやすく整理し、自分の状態を客観的に知るためのツールです。単に「疲れている」「忙しい」といった感覚を数値化するだけでなく、職場でのストレス要因を具体的な視点で捉えることができます。判定の要素は仕事の量(量的負担)、仕事の裁量度、上司の支援度、同僚の支援度の4つです。
| 項目 | 全国平均値 | 内容 | 値の見方 |
|---|---|---|---|
| 仕事の量(量的負担) | 8.7 | 仕事の量が過大で、常に時間に追われている感じると強いストレスの要因になります。 |
値が大きいほど 負担が大きい |
|
コントロール度 (裁量の度合い) |
7.9 | 自分のペースで仕事を進めたり方法の工夫や自由度が低いとストレスを感じやすくなります。 |
値が小さいほど 負担が大きい |
| 上司の支援度 | 7.5 | 上司からの理解やサポートが乏しいと困難に直面したときに孤立感が強まりストレス反応が高まります。 | |
| 同僚の支援度 | 8.1 | 周囲の同僚に相談できるか、助け合える関係があるかどうかは安心感や回復力に直結します。 |
※仕事のストレス判定図は項目によって計算方法、全国平均や見方が異なりますので注意が必要です。
※健康リスクは、量コントロール、上司同僚支援、総合健康リスク共に、それぞれ100が全国平均値となるように設計されています。
「健康リスク」は、健康上の問題が平均と比較してどの程度生じやすいかを示す数値です。たとえば、健康リスクが120の職場は、仕事上のストレスに起因する心理的ストレス反応、疾病による休業、医師受診率が平均より1.2倍多く発生している可能性があることを意味します。なお、健康リスクは100を全国平均値として、一般的に、総合健康リスクが120以上の場合は要注意、150以上の場合は要対応と考えられます。
【免責事項・ご利用上の注意】
返却されたレポートから、各項目の結果を入力してください。(3〜12点)
・仕事の量的負担度は、数値が大きいほど仕事の負荷や負担が大きいことを示しています。
・仕事のコントロール度は、数値が小さいほど裁量度合いが小さく、上司支援度、同僚支援度は、数値が小さいほど上司・同僚間の支援度合いが小さいことを示しています。
ストレスチェックの集団分析における「健康リスク」とは、職場や部署全体が、従業員の心身の健康を損なう可能性をどれくらい持っているかを示す指標です。これは、個人の健康状態を直接診断するものではなく、組織全体として、将来的に従業員がメンタル不調になったり、体調を崩したりするリスクを相対的に評価するものです。
具体的には、以下の要素を総合的に見て判断します。
これらの要素を分析し、「健康リスク」が例えば「全国平均より高い」と出た場合、その職場では従業員がストレスから心身の不調を起こしやすい傾向にある、と解釈できます。
この「健康リスク」を把握することは、職場が従業員にとってより健康的で、働きやすい環境になっているかを客観的に評価し、改善点を見つけるための重要な手がかりになります。
下記のヒントを参考に、あなたの所属やチームの実態に即して、職場環境改善・向上に向けた目標を設定してください。
(C) 一般社団法人メンタルセーフティー推進機構
職場環境を改善し、各項目を改善していく取り組みは一朝一夕には結果は現れません。
職場の負担がどこにあるのかを正しく把握し、またそれを改善するための方策を具体的に検討し、スモールスタートさせることが重要です。
仕事の量的負担、コントロール度、上司支援度、同僚支援度のうち、全国平均を下回った(状態がよくない)項目をピックアップしましょう。
職場で取り組める現実的なテーマのピックアップし、自部署の現状や実態に照らし合わせて目標設定を行いましょう。
テーマのピックアップ例:
目標設定の例:
健康リスクとは、職場のストレス要因から予想される疾病休業や健康問題が発生する可能性を数値化したものです。
全国標準の職場を「100」として、相対的にリスクの高さを表現します。
| 健康リスク値 | 判定(産保や人事の介入) | 意味 |
|---|---|---|
| 150 | 要対策 | 健康問題リスクが標準より50%高く、早急な対策が必要と考えられます |
| 120 | 要注意 | 健康問題リスクが標準より20%高く、状態悪化を防ぐための対策が必要と考えられます |
| 100 | 平均レベル | 全国平均と同程度と考えられます |
| 80 | 低リスク | 健康問題リスク標準より20%低い、大きな問題は発生していない状態と考えられます |
※上記は一般的な目安です。値の高低のほか高ストレス者の発生率等の他の情報も参考に、産業保健チームや人事部門といった会社資源によるフォローも必要です。
(職場改善への活用)
(管理監督者への情報提供)
| 要素 | リスクが高まる条件 | リスクが下がる条件 |
|---|---|---|
| 仕事の負担(量) | 非常に多い | 適切・少ない |
| コントロール(裁量) | 自分のペースで進められない | 自分で調整できる |
| 上司・同僚の支援 | 相談しにくい・孤立している | 助け合える・理解がある |
| タイトル | 出典元 | 活用事例の概要 | URL |
|---|---|---|---|
| 建設業における集団分析結果を活用した職場環境改善事例 | 厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」 |
業種:
建設業(労働者数1000人以上・6事業場) 取り組み: 管理監督者ミーティングで集団分析結果から課題洗い出し・改善策協議。Web入力コーチ配置、EAP機関による外部相談窓口設置 成果: メンタルヘルス不調による休職者が5分の1に減少(平成22年20人→令和2年4人) |
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| 製造・卸売業における残業データ連携分析事例 | 厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」 |
業種:
製造・卸売業(労働者数50-299人・2事業場) 取り組み: さんぽセンター助言による残業時間等データと集団分析の組み合わせ。健康診断と同日実施で負担軽減、働き方改革チームでの継続フォロー 成果: 総合健康リスク120→110に改善、上司・部下コミュニケーション向上 |
|
| 製造業における現場主体の職場環境改善事例 | 厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」 |
業種:
製造業(労働者数1000人以上・250事業場) 取り組み: 全事業場必須で集団分析、担当者向けワークショップ実施。既存の安全衛生活動に環境改善を組み込み、作業負担・暑熱対策・人員配置を現場観察で改善 成果: A事業場で暑熱・重量物負担感低減、80%以上の労働者が職場改善を実感(アンケート結果) |
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| 金融業における業種特化型改善ツール事例 | 厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」 |
業種:
金融業(労働者数1000人以上・75事業場) 取り組み: 支店単位で衛生推進者配置、全員面談・グループ討議・月次モニタリング実施。金融業向けにカスタマイズした独自チェックリスト活用 成果: 総合健康リスク120以上の事業場が16か所→4か所に大幅減少、産業医・保健師相談申出数が増加 |
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| 情報サービス業における小規模部署対応事例 | 厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」 |
業種:
情報サービス業(労働者数300-999人・9事業場) 取り組み: 労働者の声を反映し委託先を複数回見直し。10人未満部署でも5人以上で集団分析実施、全社員参加の集団分析結果解釈ワークショップ開催 成果: 受検率が82.3%→67.0%に一時低下後回復、個別チャット相談月平均20人利用、小規模部署でも職場改善推進 |
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| 小規模建設業における自社完結型実施事例 | 厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」 |
業種:
建設業(労働者数49人以下・単独事業場) 取り組み: 地域産業保健センター支援で保健師契約、調査票・集計・返却を自社主導で実施。段階的拡大(初年度:個人結果返却、2年目:集団分析開始) 成果: 労働者の安心感向上、管理職理解促進、職場改善基礎整備完了(今後も具体策検討予定) |
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| 運輸業における多面的データ活用改善事例 | 厚生労働省「事業場におけるメンタルヘルス対策の取組事例集」 |
業種:
運輸業(旅客輸送・大規模、約300事業場、産業保健スタッフ約60人) 取り組み: 2009年に心の健康づくり計画策定。ストレスチェック集団分析と健診結果を統合フィードバック、独自アクションチェックリストでニーズ抽出、約7割事業場で改善活動実施 成果: 2013年度107→2018年度73へ年度内休職者数約31%減少、心理的ストレス低下・働きやすさ向上を確認 |
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| 資材調達部門における定期的対話改善事例 | 厚生労働省安全衛生情報センター「職業性ストレス簡易調査票活用事例」 |
業種:
資材調達部門(男性9名、女性2名) 取り組み: 職業性ストレス簡易調査票を用いたストレスチェックで個別業務・支援不足課題を抽出。毎週1時間の課長との話し合い+同僚のみの話し合いを定期実施 成果: 総合健康リスク112→97、職場支援102→89、量-コントロール109→109(維持) |
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| 研究開発部門における業務調整改善事例 | 厚生労働省安全衛生情報センター「職業性ストレス簡易調査票活用事例」 |
業種:
研究開発部門(男性13名、女性1名) 取り組み: 専門性の高さによる支援困難・業務幅拡大に対し、能力以上の仕事の見直し、困った際の全員ミーティング開催による問題解決 成果: 総合健康リスク119→100、量-コントロール105→96、職場支援114→105(全指標改善) |
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| 析ツール活用事例 | 厚生労働省「職場環境改善に向けた分析ツール活用例」 |
業種:
サンプル企業(A株式会社・B株式会社) 取り組み: 仕事のストレス判定図の基本4指標(量的負担・コントロール・上司支援・同僚支援)に残業時間等の変数を組み合わせた多面的分析。プロット表示・3D表示で相関関係を可視化 成果: 残業時間と各ストレス要因の相関分析により、企業別の改善アプローチ方向性を特定(A社:業務量重視、B社:裁量権・支援重視) |
(問1+問2+問3)÷人数(有効回答者数)・・・・・・仕事の量的負担
(問4+問5+問6)÷人数(有効回答者数)・・・・・・仕事のコントロール
(問7+問9+問11)÷人数(有効回答者数)・・・・・上司の支援
(問8+問10+問12)÷人数(有効回答者数)・・・・同僚の支援
